とても良い本でした。
様々な障害を乗り超えて現実を生きる術を教えてくれます。
宗教的に祈ったり願ったりすると運命が好転するなどという
要素はありません。きわめて現実重視の本です。
原始仏典での釈尊の言葉を引用していて説得力があります。
釈尊の言葉をこのように解釈して現実を生き抜く方法にするとはさすがだと
思いました。
【四神足】なんて悟りの最終段階のほうにでてくるものですよ。
しかも原始仏典にもあまり詳細な説明がないことをPCDAサイクルと同じような
使い方として教えています。
ちなみに
【PDCAサイクル】とは
①Plan:まず目標を設定し、それを具体的な行動計画に落とし込む。
②Do:組織構造と役割を決めて人員を配置し、組織構成員の動機づけを
図りながら、具体的な行動を指揮・命令する。
③Check:途中で成果を測定・評価する。
④Action:必要に応じて修正を加える。 一連のサイクルが終わったら、
反省点を踏まえて再計画へのプロセスへ入り、次期も新たなPDCAサイクル
を進める。
仏教の【四神足】とは
①欲神足 - 優れた瞑想を得ようと願うこと
②精進神足 - 優れた瞑想を得ようと努力すること
③心神足 - 優れた瞑想を得るために心を修めること
④観神足 - 優れた瞑想を得るために智慧を以て思惟観察すること
この本での【四神足】の説明は
①欲神足 - 意欲。目的を達成するぞと強く願う
②精進神足 - 精進。怠けを取り除いて目的に向けて努力する
③観神足 - 観察。自分や他者を観察、比較する
④心神足 - 認識。観察した情報を分析し、目的達成に応用する
ついでに原始仏典ので神通力(超能力)とは
六神通
①様々な神通(超能力)
「一から多に、多から一となれる」「姿を現したり、隠したりできる」「塀や、城壁や、山を通り抜けられる」「大地に潜ったり、浮かび上がったりできる」「鳥のように空を飛び歩ける」「月や太陽をさわったりなでたりできる」「梵天の世界にも到達できる」
②神のような耳(天耳通)
「神と人間の声を、遠近問わず聞くことができる」
③他人の心を(自分の心として)洞察する力(他心通)
「情欲に満ちた心であるか否かを知ることができる」「憎しみをいだいた心であるか否かを知ることができる」「迷いのある心であるか否かを知ることができる」「集中した心であるか否かを知ることができる」「寛大な心であるか否かを知ることができる」「平凡な心であるか否かを知ることができる」「安定した心であるか否かを知ることができる」「解脱した心であるか否かを知ることができる」
④自身の過去の生存の境涯を想起する知(宿住通(宿命通))
「1つ、2つ・・・10・・・100・・・1000・・・10000の過去生を想起できる」「それも、幾多の宇宙の生成(成刧)、壊滅(壊刧)を通して想起できる」「それも、具体的・詳細な映像・内容と共に想起できる」
⑤生命あるものの死と生に関する知(死生通(天眼通))
「生命あるものがその行為(業)に応じて、優劣、美醜、幸不幸なものになることを知ることができる」「生命あるものが(身口意の)業の善悪により、善趣・天界や悪趣・地獄に生まれ変わることを知ることができる」
⑥汚れの滅尽に関する知(漏尽通)
「苦しみ(汚れ)、苦しみ(汚れ)の原因、苦しみ(汚れ)の消滅、苦しみ(汚れ)の消滅への道(以上、「四聖諦」)を、ありのままに知ることができる」「欲望・生存・無知の苦しみ(汚れ)から解放され、解脱が成され、再生の遮断、修行の完遂を、知ることができる」
Wikipediaより
とんでもない超能力です。実際に原始仏典に書かれています。
スマナサーラ長老は日常生活に釈尊の教えを取り入れるのがうまいです。
他にも仏教の【八正道】や【七覚支】も日常生活に役に立ちそうですね。
現実がうまくいかないわたしのような人におすすめできる本です。
現実の障害を突破するには現実を生きないといけません。
わたしもがんばります!