原始仏典では自分ではどうにもならないと思うこと、つまり
美醜や親が金持ちだとか貧乏だとか、寿命、頭が良いとか、健康
などは前世、生まれ変わる前の生まれの自分の行為によって決定
されると説いています。
原始仏典の中部経典135経に詳しいです。
短命と長寿
生き物に暴力をふるって苦しめると、その行為によって死んだあと
今よりも悪い生まれ、地獄や畜生に生まれ変わります。
そうければ人間に生まれることができますが多病になります。
暴力をふるわないで生き物を苦しめなければ、今よりも
良い生まれ、天界に生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが無病になります。
醜と美
怒りっぽくてイライラしていてちょっとなにかいわれると不機嫌
になったり、反発したりすると、その行為によって死んだあと
今よりも悪い生まれ、地獄や畜生に生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれることができますが醜いのです。
イライラしたり反発しなければ、今よりも良い生まれ、天界に
生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが美しいのです。
力あるものと無力のもの
妬み深く、他人が利益を得たり賞賛されたり尊敬されたりすると
妬みや嫉妬や悪意を抱きます。
その行為によって死んだあと今よりも悪い生まれ、地獄や畜生に
生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが権力がない者となります。
妬みや嫉妬や悪意を抱かなければ、今よりも良い生まれ、天界に
生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが権力がある者となります。
貧乏と裕福
真理を語るものに食べ物や飲み物、衣服、住居などを与えないと
今よりも悪い生まれ、地獄や畜生に生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれることができますが貧しいのです。
真理を語るものに分け与えれば、今よりも良い生まれ、天界に
生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが裕福なのです。
卑しい家柄と高貴な家柄
傲慢で思い上がり、尊敬すべき人を尊敬しないと、その行為によって死んだあと
今よりも悪い生まれ、地獄や畜生に生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれることができますが劣った家柄に生まれるのです。
尊敬する人を尊敬れば、今よりも良い生まれ、天界に
生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが高貴な家柄に生まれるのです。
愚鈍と賢明
真理を語るものに近づいて「善とはなんですか?不善とはなんですか?
習うべきことはなんですか?習うべからずことはなんですか?」
と尋ねないと、その行為によって死んだあと
今よりも悪い生まれ、地獄や畜生に生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれることができますが愚かな者になります。
真理を語るものに尋ねれば、今よりも良い生まれ、天界に
生まれ変わります。
そうでなければ人間に生まれ変わりますが賢明な者になります。
すべての境遇は前世の行為によってもたらされる
このように前世の行為によってこの優劣の差が今生にもたらされます。
つまり輪廻転生があるといっています。
死んだら終わりではなく何度も生まれ変わるといっています。
自分を分析してみる
ということはわたしの前生での行為は
生き物に対して暴力を振るったり、怒りっぽくイライラしていて、嫉妬深く、尊敬すべき人を尊敬せず、ケチであったのかな(笑)
短命か長命かは死なないとわからないですが。
まとめ
「なんでこんな親のもとに生まれてしまったのだろう。」
とか
「なんで私だけこんな病気になってしまったのであろう。」
とか
「なんでこんなに自分はバカなのか。」
こんなふうに自分の境遇を呪うのは全くナンセンスです。
自分の行為(業、カルマ)の結果なのです。
ということで今生がんばる!
- 作者: 中村元,森祖道,浪花宣明,松田慎也,長尾佳代子,勝本華蓮,出本充代
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る