精神分析入門に最適の本だと思います!読み物としても大変面白いです。
第1章:精神分析は人間学
第2章:無意識とは何か
第3章:夢の世界
第4章:こころの病と治療法
第5章:欲動の発達と変遷
第6章:こころの構造
第7章:精神分析の応用
第8章:フロイトから現代へ
岸田秀の唯幻論をふまえた解説でより広範囲に精神分析が応用できることを説明しています。
精神分析は人間の心だけでなく芸術、文明、宗教、国家、歴史なども全て分析可能だそうです。
何故なら全て人間の心が作ったもの(人工物)だから。
この本の中で興味深いもののひとつに自我の防衛機制(防衛メカニズム)というものがあります。
人は自分の身を守るために自我の防衛機制(防衛メカニズム)を考えだしたそうです。
●抑圧
自分では認めたくない考えや出来事を無意識(エス)の中へ封じ込めてしまうメカニズム。
●否認
事実そのものは受け取るが、その事実が示していることを認めようとしないメカニズム。事実を過小評価する。
●分離
自分に生じた行動や考えなのに、自分の気持ちを切り離してしまうメカニズム。自分が体験したことをあたかも他人ごとのように話す。
●反動形成
ある欲望を抑圧してしまったために、その反動として、正反対の態度をとること。すごく好きな人に対して何故かツンツンしてしまう。ツンデレ。
●投影
被害妄想。相手は自分を憎んでいるわけではないのに、なぜか自分はその人に憎まれていると思ってしまう。実は自分が相手を憎んでいる。
●同一視
憧れている人の真似をする。芸能人と同じ格好をする。
●合理化
自分の行動を正しいと思い込み、正当化すること。
以上のような態度をとっている他人をときどき見かけませんか?
実は自分自身もしているのです。しかし自分自身では認識することができません。
それは抑圧をしているからです(笑)。
岸田秀を読む前にこの本を読んでおくと理解が深まります!
フロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)
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